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中国と日本のこれから
 
 2013年1月13日、HNKBS1のテレビ番組「日本と中国の学生対話」を見て感じるものがあった。
北京大学の日本語学科の学生と早稲田大学の中国関係のことを勉強したり実際に中国に滞在した経験のある学生、先生、中国滞在記のテレビ番組をやっている俳優の関口さん、中国滞在の経験のあるNHK記者などが参加して、お互いに衛星テレビを使って対話をする番組だ。

 中国の学生は日本の印象について、日本の学生は中国の印象について意見交換した。
とても興味深かった。お互いに相手の国に対して嫌いと思う人が尖閣問題が始まってから80%に増えたと紹介されたことに、そう思う背景・要因について屈託のない意見が交換できたからだ。
 中国は共産党という国家の中心・代表という顔・メンツがあり、日本に対しては戦争時にたくさんの被害を受けて、そのことは親から代々聞いて教育でも教えられ、その恨みはずっと続いているという話だった。

 日本は戦後、歴史教育において戦争中のことは受験勉強の一環ぐらいの認識しかなく、中国に対する謝罪の教育はなされなかった。そこにギャップがまずある。戦略され殺された側は絶対忘れない。日本は教育において戦争のことをもっと真摯に伝えることが必要だと思った。
 逆に日本から中国を見ると、尖閣問題や東南アジアへの進出は脅威に見えるし、軍事力を持って領土・領海を拡大しようとしているように見える。中国の学生から見るとそんなことはないし、中国共産党のメンツがそうさせているので、メンツを立ててあげれば、水面下の交渉でなんとかなるのではないか、という意見があった。

 脅威ではない、脅威だと見る方がおかしい、という中国の学生の意見があったときは、やはり中国人は自己中心的な考えかな、とも思ったけど、最後に対話をしてみてどう感じたかという質問には、自分たちをもっと外から見る目が必要かもしれないと言う学生がいたり、日本のことをもっと知って中国と日本の橋渡し役になりたいと言う学生もいた。相手のことをよく知らないことで、国やメディアの宣伝を鵜呑みにしてしまう危険性を、中国・日本両方の学生が言っていたのが印象的だった。

 私は漢方、中医学を勉強し尊敬する立場として中国は素晴らしい文化を持っていると思う。しかし、尖閣問題での中国のあまりに一方的な論理には閉口していた。だからここのところ中国に対してはあまり良い印象は持っていなかった。
 今回の番組を見て、中国と日本は個人でもよいから交流をしてお互いを知ることがまず重要だと思った。国レベルではすぐに和解は難しいが、水面下で中国のメンツを保ちつつうまく調整してほしい。これから中国と日本は色んな意味でずっとお隣同士付き合っていかなかればならない仲なのだから・・・。