「漢方な話」
●かわいい赤ちゃんに恵まれるために●
◆不妊を病気と考えないようにしませんか。
不妊治療を受けに来る女性は、本来は妊娠できる体なのに、妊娠しないようにコントロールされている女性が多いのです。
卵巣機能は季節、体調、ストレス、病気などの影響を受けて毎月変動しています。特に”妊娠に好ましくない”状況では、母性保護の自衛反応が作動して、自律神経が自分の体を”妊娠しない”ようにコントロールします。具体的には下垂体のFSH、LH分泌を抑制して、卵胞の発育や黄体機能を低下させます。
一般に健康な男女が排卵日頃に(数回)セックスしても、その周期に妊娠する確率は約20%前後です。すなわち、健康な男女でも「妊娠に好ましい心身の状態」は1年に2〜3回ほどあるだけなのです。
睡眠不足、仕事の疲れ、人間関係のストレス、不安、緊張、憂鬱、運動不足などによる冷え症、風邪など、さまざまな条件で、その確率が低下します。なかなか妊娠しないことへのストレスや不妊治療そのものも悪い条件になります。
妊娠体質から徐々に妊娠しにくい体質に変化していくのです。
その妊娠しにくい体質を元の妊娠体質に改善するお手伝いをするのが漢方療法です。
不妊に対する漢方療法の基本は「月経を整える」ことで、次に大切なのは「腎を補う」「血流を良くする」「自律神経の働きを円滑にする」ということです。
例えば月経が遅れ気味で経血量が少なく体温表の高温期が十分でない場合は、「腎陽虚」と捉えます。「腎陽虚」だと卵巣の発育も弱く、黄体ホルモンも活動しにくく、子宮内膜も充実できません。またたとえ受精してもうまく育たないことが多いです。こういう場合は腎陽と気血をを補う「鹿茸大補湯」(ろくじょうだいほとう)という漢方薬を使います。
また生理が不順だったり、イライラしたり、精神的ストレスがある場合は、「肝気欝結」と捉えます。こういう場合は自律神経の働きを円滑にする「疏肝解欝・理気」という治療法を用います。「肖遥散」などが適しています。
いずれにしても、その方の体質や月経の状態を診ながら、その状態に適した処方の漢方薬を使い、生活状況も食事、仕事、精神状態などのケアをしながら妊娠体質を取り戻していきます。そうすればあとは自然と子宝に恵まれるようになるでしょう。
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