漢方専門 川上薬店
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不眠症と漢方

元々患者数の多かった不眠症ですが、新型コロナウイルスの流行による「コロナ禍」の影響でその患者数はさらに増えております。

 

こちらのページでは不眠症の原因と治療・対策などを西洋医学と漢方薬(中医学)の違いなどを交えて解説していきます。

 

 

不眠症とは?

厚生労働省によると、不眠症とは入眠障害・中途覚醒・早朝覚醒・熟眠障害などの睡眠問題が1ヶ月以上続き、日中に倦怠感・意欲低下・集中力低下・食欲低下などの不調が出現する病気です。

とあります。

 

また、田辺三菱製薬のHPによると日本においては約5人に1人が、このような不眠の症状で悩んでいるとされています。不眠症は、小児期や青年期にはまれですが、20~30歳代に始まり加齢とともに増加し、中年、老年と急激に増加します。

また、男性よりも女性に多いといわれています。

とあり、決して他人事ではなく身近な病気という事が言えると思います。

不眠症の原因は?

西洋医学的見解

①心理的要因・・・何らかのストレスに関連して起こる不眠。

例)家族や親友の死、仕事上の問題など。

②身体的要因・・・身体の病気や症状が原因で起こる不眠。

例)外傷や関節リウマチなどの痛みを伴う疾患。湿疹や蕁麻疹などの痒みを伴う疾患。 喘息発作や頻尿、花粉症など。

③精神医学的要因・・・精神や神経の病には、不眠を伴うことが少なくありません。なかでも不眠になりやすいのは、不安と抑うつです。

憂うつな気分が続いたり、これまで楽しかったことが楽しめなかったりするのは、うつ病かもしれません。それが原因で眠れなくなったりします。慢性的な不眠症では、3分の1から半数は、何かしらの精神医学的な疾患を持っているとも言われています。落ち込んだり憂うつな気分が続く時は注意が必要です。

④薬理学的要因・・・服用している薬や、アルコール、カフェイン、ニコチンなどが原因で起こる不眠があります。

代表的な薬には、抗がん剤、自律神経・中枢神経に働く薬、ステロイドなどがあります。

⑤生理学的要因・・・睡眠を妨げる環境による不眠があります。

海外旅行や出張による時差ボケや、受験勉強や職場の勤務シフトなどによる生活リズムの昼夜逆転など、ライフスタイルが大きく変わると、眠ろうとする機能が低下し、眠る機会が妨げられることがあります。

中医学的見解

①心脾両虚・・・ストレスを感じた際にくよくよ考え込んでしまうタイプの人、とりこし苦労が多いなどの心配性なタイプの人に多く見られる状態です。

②心腎陰虚・・・継続した精神的ストレスによるものであったり、更年期障害や加齢などが原因となってこのタイプの不眠を発症してしまいます。

③心腎不交・・・②と似ていますが、加齢や過労、持続的な緊張状態にあるとこのタイプの不眠になります。

④血虚肝旺・・・精神的ストレスや更年期障害、心労が重なったり、出血をした場合などにみられる状態で、女性の場合は生理によって血が失われてしまうので①や④になることが多く見られます。

⑤痰熱擾心・・・食べ過ぎ・飲み過ぎ、食事が不規則、脂っこい物や甘い物の摂り過ぎなどが原因となるのがこのタイプです。

⑥胃気不和・・・もともと胃があまり丈夫ではない人が暴飲暴食をしたり、疲れなどで発症してしまうのがこちらのタイプです。

両者の違い

一見すると全く違うように見えますが、どちらも不眠症の原因について記述してあります。

では西洋医学と中医学ではどこが違うのでしょうか?

 

それは対症療法か根本治療かという治療方法の違いです。

 

現代の西洋医学では不眠症という症状に対しての治療薬しかありません。

眠れないので強制的に眠れるように神経を遮断したり興奮物質を抑制したりして眠らせます。

 

一方中医学(漢方薬)では、その方の生活背景などを聴いて、何故不眠症になってしまったのかという原因にたどり着いたら、その原因に対しての手当てをするお薬があります。

ですので、西洋のお薬ほど強力ではありませんが、服用していくうちに体が整い、薬を飲む回数が減っていき、いずれ薬を服用せずとも眠れるようになっていきます。

 

しかし勘違いしてほしくない点として、西洋医学が悪で薬を服用しないように!という事ではありません。

症状が酷い場合には急いでその症状を緩和する必要があるので、その時には西洋薬の出番となります。

また、漢方薬にも即効性があり、飲み始めて数日で眠れるようになる場合もありますが、個人差があるので急を要する場合は西洋薬も一緒に服用したりします。

 

こうやって両方を上手に使いながら自然な睡眠のサイクルをつけて、健康な体を取り戻していくことが重要です。

まずはご相談を

不眠という症状は誰しもが急になりうる身近な病気です。

しかも放置しておくと心身に変調をきたしてしまという厄介な病気ですが、

早めに漢方薬でお手当てすることで早めに改善することができます。

 

メンタルクリニック等の病院で診断を受けたりした方もご相談していただけますので、

お気軽にお問い合わせください。

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